6月4日、文芸春秋西館地下ホールにて、棚橋弘至選手とノンフィクションライター・柳澤健氏によるトークライブを開催。
棚橋選手は、1週間後に迫った6月11日(日)大阪城ホール大会のIWGPインターコンチネンタル選手権・内藤哲也戦に向けても言及した。
(このイベントの模様は、後日、電子書籍化が予定されている)
■柳澤氏「棚橋選手は、本来はそれほど前に出たいタイプではないのでは?」
この日は地下ホールでのイベント開催ということで、最初に登場した柳澤氏が「いくら騒いでもいいので大声を出してください!」と来場者を盛り上げ、柳澤氏の様々なかけ声や質問に対して「タナハシ~!」とファンが何度も大声で連呼すると、場内のムードは早くも最高潮に。
ここから入場テーマに乗って棚橋選手が姿を現わすと、場内は大熱狂。ファンの一人一人と手を合わせ、ゆっくり入場するおなじみの“神入場”で、早くも場内の雰囲気を掌握した逸材だった。
この日は、第1部のテーマが「2011年の新日本プロレスを語ろう」。そして第2部はファンの質問に答える2部構成。
最初に柳澤氏が、「新日本プロレスがV字回復したのは、オカダ選手が凱旋帰国した2012年からとよく言われます。それも間違いではないですが、じつは2011年にすでに棚橋弘至と中邑真輔によって、新日本プロレスのリング上はメチャ盛り上がっていたと。なので、この10月に『2011年の棚橋弘至と中邑真輔』というタイトルで本を出させて頂きます」とアナウンスすると場内から拍手が巻き起こった。
ここから、二人は2005年頃に遡ってのトークを展開。まず柳澤氏は、「棚橋選手は目立ちたがり屋と言ってるけど、本当は団体全体を見た時、棚橋弘至を中心に据えなければやっていけないような状況があったからで、本来はそれほど前に出たいタイプではないのでは?」と鋭く指摘。
棚橋選手は「それを言われると、バレちゃいますよ(苦笑)」と語りながら、「こうみえて割と奥ゆかしいところがある。本来は2番手気質というか。でも、2005年~2006年当時、ほかを見回したときに『俺しかいない』と思って、心を鬼にして目立っていた」と本音トークを展開。
また、柳澤氏は、「棚橋弘至、中邑真輔が新日本プロレスでファンの絶大な支持を得るまで、トップになってから、ともに約6~7年という長い時間がかかった理由は?」と質問。
これに対し、棚橋選手は「昔の中邑は凄くプライドが高かった。コメントでもスキを見せないよう完全に理論武装してた。棚橋もそういう部分があって、格好いいモノにこだわりすぎていた。でも、それだとファンの共感も感動もなくて……」と当時を振り返った。
さらに「ボクの場合、やがて試合でヘロヘロになったり、試合後に泣いたり、格好良さからハミ出た格好悪さが出始めた。中邑も完璧な理論武装を解き放って、『イヤァオ!』とかわけのわからないことを言い出した頃から、並行して上昇していったのでは」と持論を展開した。
■棚橋「中邑がいなくなったことでボクのパワーバランスが崩れて、克服するのに2年ぐらいかかった」
このあとは棚橋選手の“ヒール待望論”や、観客の反応を掌握していく技術。また、2007年11月の後藤洋央紀戦や2009年1.4東京ドームでの武藤敬司戦など、自身にとって大きな分岐点になった試合を存分に振り返った。
そして、この日のメインテーマとなった“2011年”に関しては、「いまでは信じられないかもしれないが、毎月防衛戦があった」というIWGPヘビー級王者“V11”の話から、同年3月に起きた東北大震災による影響、同年の『G1 CLIMAX』で優勝した中邑選手のことも熱っぽくトーク。
濃厚な話が次々飛び出した第1部の締めくくりで、棚橋選手は「最後に言いたかったのは、中邑真輔という存在の大きさ。2015年に彼がいなくなったことで、『“一対”だったな』ということを凄く感じた。どちらかが下がった上がったというより、ボクらは二人でちょっとづつ上がってきた気がして。なので、中邑がいなくなったことでボクのパワーバランスが崩れてしまったんでしょうね。それを克服するのに2年ぐらいかかった」と告白。
これに対し柳澤氏が「まだ克服できていない?」と聞くと、「いや、そこを克服しますよ! それが次のインターコンチに繋がって行くんです!」と高らかに宣言すると場内から大拍手が巻き起こった。
■「鉄の意志がんばりました!」大阪城ホール決戦を前に、棚橋が鋼の肉体を披露!
このあと、第2部では、来場したファンからの質問に次々と答えていった棚橋選手「ブログやインスタの自撮りがお上手ですが、いまこの場で再現してください」という質問では、壇上で実際に逸材流の“自撮り”を披露する一幕も。
さらに、「ダイエットが成功しません」という相談には、「ダイエットを成功させたい人」を「ちょっとおいで」と壇上に上げ、肩を抱えて至近距離で「帰ってもがんばれよ!」とメッセージを送る大サービス。
最後は、柳澤氏が「大阪城ホールの内藤哲也戦に向けて、まだどこのメディアでも言っていないようなことを一言お願いしたい」とリクエスト。
棚橋選手は「ずっと(内藤を)かわいがってきたんですね。直接、何かをしたというよりは、かわいい後輩として見ていたんですけど。もちろん試合も盛り上げているし、会場人気も高いんですけど……。“外”への発信力がない」とキッパリ。
「もっと大きい存在になれる人間なので、いま現状を楽しそうにしているのが気にくわない。それとこれとは違うかもしれないけど、内藤哲也はもっと高みを目指してほしい。というのがボクの意見なので。一回ちょっと、もう一回、叩き落とします!」と宣言。
最後は、「ターナハシ!」と自らコールを先導して、スーツとシャツを脱ぎ始め、お約束の上半身裸姿に。見事な筋肉を見せつけると「鉄の意志がんばりました」と自信の表情から筋肉ポーズ。
「この状態になるまで、2年ぐらいかかりました。このコンディションが自身に繋がるので大阪城ホール、期待してください」と語り、最後は「会場のみなさ~ん、愛してま~す!」と大盛況のイベントを締めくくった。
■『保険見直し本舗 Presents DOMINION 6.11 in OSAKA-JO HALL』
6月11日(日)16時~大阪・大阪城ホール
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※「ロイヤルシート」「1階アリーナ」「1階ひな壇」「2階特別席」「2階指定席」は完売となりました。
※座席指定席券が完売のため、当日のみに販売を予定しておりました「立見券(4,000円)」を数量限定で前売りいたします。